
マーケティングにおけるベネフィットって、どういう意味ですか?
メリットとの違いは?どういう使い方をするの?
いろいろ教えて欲しいっす。
マーケティングの基礎中の基礎「ベネフィット」。これこそ商売の成功を左右する肝と言えます。
これを知ることで、売り手は売ることの本質が理解でき、売るのが上手になります。

簡単に言うとベネフィットは、お客さんが商品やサービスから得られる効果や利益のことです。
売り手側は、商品を売りますが
お客さんは、ベネフィットを得る。
知ってしまえば、身に覚えがあることなので、どうってことないんですが、初心者のためにわかりやすく解説します。
ベネフィットの意味
英語でBenefitと書きますが、日本語訳すると「利点、便益、恩恵」になります。
マーケティングにおいてベネフィットがどういう意味なのかというと
お客さんが商品から得られる効果や利益(から得られる良い体験)
です。
お客さんは、「ベネフィット」が欲しいから商品を買っています。
売る側は、ベネフィットではなく「商品」を売っています。
また、メリットとも少し違います。メリットは商品の効果や強みになります。
メリットがあるからベネフィットを与えられます。

ベネフィットの例
「痔の薬」を例にしてみましょう。
売り手→とてもよく効くイボ痔の薬(商品を売る) 買い手→辛いイボ痔を治し、苦痛を取り払ってくれる(ベネフィットを得る)
同じ「痔の薬」でも、立場によって見え方が違うんですね。

そんなの当たり前じゃん!
って感じすらしてきますが、この立場による違いを知ることが、マーケティングをしてモノを売る上で非常に重要です。
なぜならこういうことを知らないと、当たり前の間違いや勘違いをして、売れない現象を引き起こしてしまうからです。

売り手は買い手の立場になって考えないと良い商売はできません。
買い手がその商品を使ったら、どのようになるかをイメージできないと、魅力を感じません。
例えば、
「ドクダミ茶にはめちゃくちゃ体に良い成分が入っていますよ!」
などとメリットだけを強調しても売れません。
そこで考えを改めて、ベネフィットを提示してみましょう。
「ドクダミ茶を飲んだらニキビが治るぜ!異性にもモテるようになるぞ!」
このように伝えたら、ニキビに悩む人が関心を持って、購入を検討してくれます。
ベネフィットを買い手に向けて表現する
もし売る側が、痔の薬をただの商品として扱っていたとしたら、売れるべきものが売れなくなってしまいます。
それが痔にヒジョーに効くものだとわかるように表現しないと、買い手は痔の薬の存在には気づいてくれません。
・薬でイボ痔が消滅
・痛みのない快適な日常
そんなことをイメージさせる必要がある。
わかりやすい商品名をつけたり、繰り返しCMで流し浸透させ、ようやく売れるのです。

それがどんなもので、誰にどういう効果があるのか、というベネフィットを表現しないと、それを必要としている買い手に伝わりません。
ベネフィットを無視すると、消費者に伝わらないので売れないのです。
逆にベネフィットを利用すると、買い手が自らの意思で買ってくれるようになります。

さて、あなたは売りたい商品のベネフィットを表現できていますか?
わかりやすく伝えてますか?
不足している情報はありませんか?
商品開発の時点で、リサーチし、ターゲットとベネフィットを明確にし、意図して売れる商品が作れるようになります。
思いつきで商品を作っても失敗するってことです。
最後に
お客さんは商品そのものが欲しいわけじゃなく、ベネフィットを得たいから買っている。
ベネフィットが何なのかということがわかってくれば、どういう広告を作れば良いのか答えが見えてくるので、めちゃくちゃ作りやすくなります。
さらにターゲットに刺さりやすくなり、売れやすくなります。
小林製薬のCMは、ベネフィットありきで作られているのがよくわかり参考になります。
コモディティ商品のように、ベネフィットを表現しなくても売れる商品もありますが、そういうものは、あやゆることをやり尽くして価格競争になってることが多いです。

このように広告で情報に付加価値を与えるには、ベネフィットを表現することの役割が大きいのです。
すごく良い商品なのに売れない、、、もしそんなものがあったら、その商品を必要としている人にベネフィットを表現できているのか、いまいちど考えなおしましょう。
アップル、ジャパネットたかた、などベネフィットを制するものは商売でとてつもない成功を収めています。