ジャムの法則とは?「選択肢は多いほど良い」は間違いかもしれない

メニューが多いお店と少ないお店。

一見、選択肢が多いお店の方が「お客様に喜ばれそう」に感じます。
でも実際には、選択肢が多すぎると、人は逆に選べなくなり、何も選ばなくなるということが、心理学の実験で分かっています。

これをジャムの法則と呼びます。

今回はこの「選択肢の数」にまつわる心理を解説します。

目次

ジャムの法則とは

ジャムの法則とは、アメリカの心理学者が行ったある実験にちなんで名付けられた法則です。

スーパーの試食コーナーで、次の2つのパターンを比較しました。

  • 24種類のジャムを試食できるコーナー
  • 6種類のジャムを試食できるコーナー

立ち止まって試食する人自体は、24種類のコーナーの方が多く集まりました。
ところが、実際に購入まで至った割合を比べると、結果は逆でした。

6種類のコーナーの方が、購入率が大きく上回ったのです。

つまり、選択肢が多いことは「興味を引く」効果はあっても、「決断させる」段階では、むしろ足かせになってしまうということです。

なぜ選択肢が多いと選べなくなるのか

理由は、人間の脳が持つ処理能力の限界にあります。

  • 選択肢が多いほど、比較検討にかかる労力が増える
  • 「これを選んで、他の方が良かったらどうしよう」という後悔への不安が強くなる
  • 決めきれないまま、「今回はやめておこう」という選択(=離脱)に流れやすくなる

一見親切に思える「選択肢の多さ」が、実は相手に大きな負担を強いてしまっている。

これがジャムの法則の核心です。

あなたもスーパーやデパートなど、はたまたAmazonや楽天でもそんな経験ありませんか?

ジャムの法則を誤解すると起きること

ここも初心者がやりがちな誤解なので、はっきり言っておきます。

「選択肢を減らせば減らすほど売れる」という単純な話ではありません。

  • 選択肢が少なすぎると、今度は「自分に合うものがない」と感じさせてしまう
  • 業種やお客様の知識レベルによって、ちょうど良い選択肢の数は変わる(詳しい人ほど多くの選択肢を求める傾向もあります)
  • 一度にすべての選択肢を見せず、「まず大きく3タイプ、その中で細かく選ぶ」など、段階を分けるだけで負担が減ることもある

大事なのは「数を減らすこと」自体ではなく、お客様が迷わず決断できる状態を作ることです。

チラシやメニュー、Webサイトへの活かし方

ステップ1

今の選択肢の数を見直す メニュー、プラン、商品ラインナップなど、今出している選択肢の数を一度数えてみてください。
「多ければ選んでもらえる」という思い込みだけで増やしていないか、確認します。

ステップ2

「本当に選んでほしいもの」を絞り込む すべての商品を横並びで見せるのではなく、まずは代表的な数個(3〜5個程度が目安)に絞り、それ以外は「もっと見る」のような形で奥に置く構成にすると、決断のハードルが下がります。

ステップ3

選択肢を階層化する いきなり20種類から選ばせるのではなく、「まず用途やタイプを2〜3択で選んでもらい、その中でさらに絞り込む」という2段階の構成にすると、同じ選択肢の数でも心理的な負担が大きく減ります。

ステップ4

迷ったときの「おすすめ」を用意する 選択肢を提示するだけでなく、「初めての方にはこちら」「一番人気」といった目印を添えると、決断を後押しできます。
これは松竹梅の法則で紹介した「竹を選ばせる」設計とも相性が良い考え方です。

まとめ

ジャムの法則は、「選択肢は多いほど親切」という思い込みを見直させてくれる考え方です。

  • 選択肢が多いと興味は引けても、多すぎると決断できずに離脱されやすい
  • 選択肢を減らせば良いわけではなく、「決断しやすい状態」を作ることが目的
  • 代表的な選択肢に絞る、階層化する、おすすめを示すといった工夫で、同じ選択肢数でも決断のしやすさは変えられる

メニューやプラン、商品ラインナップを見直すときは「お客様が喜ぶかどうか」だけでなく
「お客様が迷わず決められるかどうか」
という視点も、ぜひ一緒に持ってみてください。

私自身、メニュー表やサービスページを制作する際は、この視点を意識して情報を整理するようにしています。
実際の構成例は制作事例でご覧いただけます。選択肢の整理にお悩みの方は、お問い合わせページからお気軽にご相談ください。

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